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色の欠片 弐 空の花畑

久しぶりの更新です。
先日花火大会を見に行ったときに思いついた話。
花火の写真も掲載したかったのですが、携帯カメラでは上手く撮れなくて断念。

過去の作品→物語の欠片


~色の欠片 弐 空の花畑~

 花火が上がる。雲ひとつない澄んだ夜空に、大輪の花が咲こ、そして散る。
 光りの残像は、流れ星がゆっくりと落ちるかのよう二、きらきらと輝いていた。
 胸の奥へと、空の鼓動が響き渡る。そして身体全体を震わせ、心はさらに躍動する。

「どうしたの、泣いたりして。そんなに綺麗だった?」
「ううん。なんだか悲しくなって」
「悲しい?」

 わたしは首をかしげた。こんなに綺麗で、胸躍らせる花火を、悲しいと思うなんて理解できなかった。

「うん。なんだか、かすかに残った命が、最後の命を振り絞って、精一杯光ってるように見えて・・・・・・」
 スターマインの、お祭りのようなにぎやかな連射が終わると、辺りはつかの間の静寂に包まれる。

「ほら」
「あ・・・・・・うん。確かにそうかも」

 また次の花火が打ちあがる。祭りの後の静けさ、そこに彼女は寂しいものを感じたのだろう。わたしにも分かるような気がした。

「でも、上がってる間くらいは楽しみなよ。そうしないと花火さんたちだって悲しんじゃうでしょう」

 わたしがそう言うと、彼女はおもいっきり笑った。

「なにがおかしいのよ」
「花火さんって、なんだか子供みたいで可愛いなって」

 わたしは少し赤くなって言い返す。

「べ、別に言いでしょう。花火にさんつけたって」

 すると彼女はさらに大笑い。

「悪いなんて言ってないよ」

 彼女の笑みを見ていると、わたしまでも自然に顔がほころぶ。そして、耐えられなくなって、彼女と一緒に笑い転げた。周囲の人が訝しがっているのが分かるけど、気になんてしない。だって本当におかしいんだもの。

 花火が上がる。夜空に色とりどりの花を咲かせる。
 真っ黒のキャンバスを、一瞬だけ鮮やかにに染め上げる。
 
 祭りが終わるまで。
 
 人々の拍手が鳴り終わるまで。
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テーマ : 自作小説
ジャンル : 小説・文学

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図書館の住人

樹


好物:百合、ファンタジー
傾向:眼鏡キャラ、マイナーキャラ

好きなカプは、ひだまりスケッチは沙英夏目、なずのり、マリみては蔦笙、けいおんは唯和、ストパニは渚玉、などなど。

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