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ARIA 二次創作 ネオ・ヴェネツィアの水彩画 三・その迷い路の果てに・・・

「ARIA」の二次創作小説「ネオ・ヴェネツィアの水彩画」、第三話です。
アクア編前編です。
少し長いかもしれませんが、最後まで読んでくださるとうれしいです。ちなみに次回はかなり長くなってしまい、前編、後編に分ける予定。
今回は、ARIA好きにはおなじみのあの方が登場。ヒント、アではじまります。←ヒントになってない
灰羽好きにははっとする比喩があるかも。

前作
「ネオ・ヴェネツィアの水彩画 一・水の妖精」
「ネオ・ヴェネツィアの水彩画 二・羽 空の上 地球の兄弟」

・あらすじ
はじめて見たネオ・ヴェネツィアの情景。
澄んだ空気、美しい町並み、心躍らせるアイ。
しかし、ウンディーネはなかなか見つからない。
副題「母は叫ぶ。私の出番をとらないで!」

・次回予告(8月28日公開予定)
あらあら、うふふでおなじみのあの人の水先案内。
あの水彩画の絵は誰の絵?
きっと、立派なウンディーネになれるよね・・・・・・
次回「ネオ・ヴェネツィアの水彩画」

(本編を読んでから開いてください。)

本編は続きを読むから。

~ネオ・ヴェネツィアの水彩画 三・その迷い路の果てに~

「うわぁ。すごい、すごいよ、お母さん」
「そんなにはしゃいじゃダメよ」

 アクアのネオ・ヴェネツィアの港に降り立つと、そこはまるで、お話の中の世界のようだった。
 時を告げる鐘。それを合図にしたかのように、いくつもの船が空に舞い上がる。
 小さな鳥達が一緒に飛び立つのを見ると、まるで親鳥とひな鳥のよう。
 空は、どこまでも見通せそうなほどに澄んでいて、吸う空気も、吐く空気も、地球とはまるで違う。
 なによりもすごいのが、

「本当にこんな場所があったんだ」

 本の中でしか見たことのなかったネオ・ヴェネツィア。
 実際に目の当たりにすると、その豪華絢爛な建物の装飾に息をまく。(そのころはごうかけんらんなんて言葉は知らなくて、ただきれいだと思っただけだけど)

 母と一緒に少し歩くと、また空を鳥たちが、定規でまっすぐ線を引くみたいに、鮮やかに飛んでいった。いや、鳥じゃない。あれは、空の舟に乗っている人だ。

「ねぇ、あの人たちは?」
「シルフよ。あの舟を飛ばして配達をしているの」
「へえ。気持ちよさそう」

 シルフの人たちは、わたしたち観光客に向かって手を振った。わたしも彼らに大きく手を振った。

「ウンディーネには会えるかな」
「待ってね。あと二十分くらい歩けば、アリアカンパニーという会社に着くはずだから」

 わたしたちは街の小路を歩いていた。
 途中、運河が横切っている場所。端を渡るとき、目の端に船影が映った気がした。
 家々にはさまれた運河は、先のほうが大きく曲がっていて、その向こうに消えたように見えた。

「いた!」
「あ、アイ、待って!」

 母の制止を無視し、一心不乱に走った。
 脇道を通り、影の消えていった方向に走る。でも、舟は見えない。わたしは、やみくもに迷路のような路地を抜けるとを、運河に沿った道を、見えない舟を追って駆けていく。

「あれ? ここどこ?」

 走って走って、疲れてしまったときには、辺りはどこを向いても同じ建物。さっきいた場所を思い出せるはずもない。

「お母さん。どこ?」

 消え入りそうな声で呼ぶけど、返事はない。
 とぼとぼと歩いていると、次第に涙があふれてきた。
 さっきまでの幸せは、泡がはじけるようになくなってしまった。
 そのとき、後ろから声がした。

「あらあら。どうして泣いているのかしら」

 なでるような、優しい声音で話しかけてきたその女性は、白い雪のように綺麗で、わたしの胸がドクンと緊張するほど雅で・・・・・・
 白い舟に乗った彼女は、間違うはずもない。ウンディーネだった。
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

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図書館の住人

樹


好物:百合、ファンタジー
傾向:眼鏡キャラ、マイナーキャラ

好きなカプは、ひだまりスケッチは沙英夏目、なずのり、マリみては蔦笙、けいおんは唯和、ストパニは渚玉、などなど。

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