スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

けいおん! 二次創作 おかると!

アニメ「けいおん!!」のモブキャラ、オカルト研のお二人が、個人的に胸にドキュンとくるほどの好みだったので、暴走して書いてみました。

けいおん!! 第25話 「番外編 企画会議!」
(けいおん!! 第25話「番外編 企画会議!」より)

左の子が夕子、右の子が令子、って勝手に名前までも決めちゃってます。
なんでこの名前かは、わかりますよね。
ちなみに顧問は花子先生となる予定。でませんけど。

アニメ番外編で久しぶりに登場した彼女らの声を聞いて思ったことは、あ、想像してた声と違う、ということ。
左の子の声はすこし高めに想像してお読みください。
精一杯百合色を強めたつもりです。よろしければごらんになっていただけると嬉しいです。

・あらすじ
中学時代は幽霊部員、ついたあだ名は『幽霊の夕子』。
そんな彼女が、桜の木の下で出会ったひとつの奇跡、それは……
副題「それはオカルトではありません!」

~おかると!~

 みなさんはオカルトって信じますか?
 私は信じます。オカルトって、言い換えれば奇跡ってことなんだと思うんです。
 これは私の親友の受け売りなんですけどね。その大切な親友が、私をこの不思議な世界に引き入れてくれたんです。
 そう、私の一番の奇跡は……

     ***

「夕子……」
「……」
「おーい、夕子ったら!」

 私は隣の席の級友に呼ばれてはっとした。

「はれっ? なに?」
「心ここにあらずって感じだったよ。もうすぐ授業始まるけど……」
「うん……」

 桜舞い散る校庭を窓越しに眺め、私はぼうっとしていた。彼女に呼ばれなければ、そのまま鮮やかな花びらの中に意識を吸い込まれてしまっていたかもしれない。

「なにか考え事してたの?」
「うん。部活どうしようかなって」
「ほら! みんな席について」

 先生が教室に入ってきて、この話は打ち切りとなった。
 隣の席の子は、それほど仲の良い人とはいえないが、それでも心配そうな視線を送ってくれたのがすこしありがたかった。

 私には趣味がない。中学は部活が強制参加だったので、適当にやる気のなさそうな部を選んだ。三年間、私は幽霊部員として過ごした。誰も咎める者などいなかった。
 ただ、『幽霊の夕子』というあだ名がうっとおしかっただけだ。

     ***

 オカルトには興味はありませんでした。幽霊なんてあだ名をつけられていたからかもしれません。まだ、小学生のときにつけられたまゆ子というあだ名のほうがかわいげがありました。

 今思うと、あの頃の自分は本当に幽霊みたいでした。
 桜の木が、やがて緑の葉をのぞかせるまでは……

     ***

「あなた、可愛い眉してるわね。そうねえ、名前はまゆ子……違った?」

 昼休み、校庭の桜の木下で出会った彼女の最初の言葉がそれだった。

「夕子です」

 私は憮然とした表情で名乗った。でも、不思議と悪い気はしなかった。
 中学から一緒の生徒たちによって、私のあだ名は『幽霊の夕子』で定着していた。でも、彼女はあの懐かしい名で呼んでくれた。
 実は、自分でもこのまゆはすこし気に入っているのだ。

「あ、ごめん。私令子っていうんだ。……ねえ、まゆ子」

 どうやら私の名前はまゆ子に決定されてしまったようだ。
 鼻先に小さな眼鏡をのせた、令子という少女は続ける。

「桜の木の下にはなにがあると思う?」
「オカルト? まさか死体が埋まってるとか言わないよね」

 いぶかしげに問うと、令子は、なにがおかしかったのか腹を抱えて笑いだした。
 なにか変なことをいっただろうか。すこし恥ずかしくなる。

「なにがおかしいの!?」
「あははは……ふぅ。うん、オカルトだよ。オカルトだけど、ふふふ……そんな恐ろしい話じゃないんだ」

 彼女は、なにか悪巧みを考えるようににやけると、眼鏡の端をくいとあげ言った。

「笑ったのはごめん。あまりにもかけはなれていてさ」
「いいからはやく教えてよ」
「まあ、そんなにせかさないで」

 令子は、一呼吸入れると、私の方をまっすぐに見すえた。まるで弓を射るかのような強い眼光に息をのむ。

「桜の木の下にはね」
「うん……」
「精霊がいるの」
「……」

 たしかにオカルト。だけれども、あまりにも直球過ぎて言葉も出なかった。
 例えば夜になると、桜の木の下に鬼が現れ、近づくと襲われるとかいった話のほうが、まだ都市伝説っぽくて「ふうん」程度のあいづちは打つことができる。だが、精霊とは。
 オカルトというよりファンタジーといったほうがまだ近いような気がする。

「お、驚いて言葉も出ない?」
「あきれているんです。そもそも精霊っていった手いろいろあるでしょう。ねえ、令子さん」

 わざと他人行儀で答える。すると彼女は、子供がいじけるように残念そうな表情を浮かべた。
 一度も話したこともないのに、いきなり親しく語りかけてきたり、いきなりオカルトの話をしてきたり、どこか得体の知れないものを彼女から感じた。彼女自身がオカルトなのかもしれないとさえ考えた。

「もう、令子でいいよまゆ子」

 私は、まゆ子と呼ばれるとすこしこそばゆくなる。

「まゆ子って呼ばないでください」
「そうお? でも、結構気に入ってるんじゃないの? なんんかもじもじしてたような」
「してません!」

 私はつい赤くなってしまう。その表情を見られるのが恥ずかしくて、令子から視線をそらした。

 突如、突風が吹き抜けていった。空が鳴いているような音と共に、桜の枝葉が大きく揺らされ、桜色の吹雪が舞った。

 花びらの群れはこちらへ吹き寄せる。
 思わず目を閉じた。

 誰かが触れたような気がした。
 すると、次の瞬間には、私の背に手が回されていた。
 目を開け、目の前の光景を見ても、しばらくなにが起きたのかわからなかった。

 令子に抱きしめられているのだと気づいたのは、彼女が歌うように語りかけたときだった。

「桜の木の下にはね、ああやって人をさらっていく精霊がいるの。一人で寂しくて、遊んでほしくて……それで風に乗ってね」

 心臓が破裂しそうなほどに鼓動している。
 周囲には誰もいない。
 彼女の温かい体温が、身体に染み込んでいくみたいだった。 
 「そんな恐ろしい話じゃないんだ」という令子の言葉への突っ込みなんて、考える余裕もなかった。

 令子が語るにつれて、緊張も治まる。すると、母親の腕に抱かれているみたいに、心が穏やかになる。
 ここが、私の居場所なんだと直感した。

「まゆ子は、桜に魅入られてしまいそうな気がしたの。いつのまにかどこかに消えてしまいそうな、そんな危うさが感じられた
 だからね、こうすると……誰もまゆ子を奪うことはできないでしょう」

 落ち着きを取り戻した心臓が、またバクっと震えた。
 先の、急に抱きしめられた衝撃とは違う。
 身体の中を電流が駆け巡ったような感覚。
 この気持ちは……何?

「夕子。私と一緒にオカルト研つくらない?」
「まゆ子ってよんでよ、令子」

 二人は向かい合って笑った。
 こんなときに名前で呼ぶなんて反則だよ。
 私は、令子の腕をとり走った。

「ほら、もう昼休み終わっちゃうよ」
「え、返事してよ、まゆ子」
「まずはもう二人部員集めなきゃね。それと……気づいた? 私たちの名前、あわせると幽霊になるって」
「あはは、それじゃあ私たちにぴったりだね」

 桜が満開になるような華やかな笑みを浮かべて、二人は校舎に向かって走っていった。

 桜の下の精霊は令子なのかも。 
 かたくつながった手の温もりを感じながら、ふと思った。
スポンサーサイト

テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

「キャトる!キャトる!!」
ゴホンッ、失礼しました。こんばんは。

ただ新年度開始時期に花が咲くだけでは説明しきれない程、出逢いの場に桜は似合いますね。
続編があるとしたら、二人がオカルト部を興す手続きで生徒会室に訪れた際に和サンが登場しそうですね。

No title

あ、これ、いいなぁ。
彼女たちのこれからに幸あれ。

オカルトかあ。
中学の頃はこっくりさんとかえんじぇるさんとか…w
パワーストーンなんかもそれに近いかなぁ。

Re: タイトルなし

不楽是さん、こんばんは(今朝)。コメントありがとうございます。

夕子さんは令子さんに心をキャトられたようです。
ちなみに令子は夕子の眉が大好きという設定。今後があるなら、変態キャラになっていきそう。

マリみての影響か、出会いといえば桜かなぁと。
和も別の作品でもいいので、なにかしらで登場させたいと思ってます。いつになるかはわかりませんが……

Re: No title

あっとあとみっくさん、こんにちは。コメントありがとうございます。

彼女たちは、アニメ見る限りいつも一緒なので、もう付き合ってるんじゃないかと勝手に妄想してます。
他の部員は幽霊部員で、オカルト研は二人だけの世界、ということで。

こっくりさんとかは、オカルトの定番ですよね。
いつか書いてみたいですね。怖い感じではなくて、なんか幸せなお話で。

いつも作品を拝見させてもらってます。
このような稚拙な文章を読んでいただき嬉しい限りです。
今後も創作活動がんばってください。

早い!

昨夜の放送なのに早いですね。さっそく読ませていただきました。澪と澪ファンクラブ部員との2次は想像していましたが、この二人とはさすがです。
今日は私のブログも『けいおん』ネタです。最後に書いているユニットネタが2次といえば2次ですが想像が貧弱でお恥ずかしい限りです。

Re: 早い!

Aspecchisannさん、こんにちは。コメントありがとうございます。

読んでいただき嬉しい限りです。
この二人を選んだのは、ブログのモットーが百合眼鏡なもので……
オカルト研は以前にも登場してたので、それまでにあたためていた案をそのまま書きなぐりました。
澪と澪ファンクラブですか。じゃあ澪和ですね。ファンクラブは数が多いので……

「けいおん!」ネタということでお邪魔させてもらいました。
これからもよろしくお願いします。
図書館の住人

樹


好物:百合、ファンタジー
傾向:眼鏡キャラ、マイナーキャラ

好きなカプは、ひだまりスケッチは沙英夏目、なずのり、マリみては蔦笙、けいおんは唯和、ストパニは渚玉、などなど。

↓気が向いたら押してください

ブログランキング・にほんブログ村へ

最新記事
最新発言
目録
館内検索
公式
お世話になっているサイト
灰羽連盟の感想を探してみよう
灰羽連盟 Blu-ray BOX 発売記念企画

情報系
コミック発売一覧
作品データベース
読書メーター

ブログ
訪問者数
応援中
投票所壱
無料アクセス解析
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。