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けいおん! 唯和SS 「親鳥と雛鳥」

別に唯和に染まらせようというわけではありません。
百合好きでない方もこられているようですが、別にそういう方を百合好きにしてしまおうというわけでもありません。
はい! ここ重要!
けいおん! という作品はどんなカプでもありなんです。唯を中心とする多重角形、さらにそこに律澪、憂梓、梓ムギなどが加わりいがぐり百合となるのです!!
なんかハイテンションですが、別に酒入ってるわけじゃありません。まだ飲めません。
とりあえず、過大解釈万歳!!

和視点で、唯とあったときからあの卒業の場面までの話となります。
アニメの第24話、あのあと下校のときに何かあったと考えないのがおかしい! といった話。

分量的には普通のSSなみ。私の作品の中では多いほうなのかな。
内容としては今までと比べると一番百合度高いです。
一応、一部原作エピソード流用してます。そして、記憶勝手につくってます。
まずい、なんか恥ずかしくなってきた。というか、切なすぎる。なんか表現とかワンパターンだなぁとも思うんだけれどもそこは気にせずにいきましょう。

(追記)
4000HITありがとう。
200拍手ありがとう。
みなさまに支えられているからこそこのブログは成り立ってます。
これからもよろしくお願いします。(土下座)
この小説は記念小説ということにしておきましょう。


では前置きはこれくらいにして、あらすじ読んでクールダウンしてから読んでくださいませ。

・あらすじ
鳥はいつか巣立ってしまう。それは、どうしようもないこと。
住処を分かち、今のようには会えなくなってしまうのだろうか。
時はまわる。その運命に少女は翻弄される。そして、胸にこみ上げる気持ちに気づいたとき……


~親鳥と雛鳥~

 鳥はいつか巣立つ。いくら小さな雛でも、時がたてば立派にその羽根を広げ大空へとはばたく。
 雛が巣立つ時、親鳥は何を思うだろうか。
 私の気持ちは、それと似ているのかもしれない。


* * * * *


 私が唯と出会ったのは、幼稚園に入りたての頃。特別なきっかけなどなかった。いつのまにか彼女はすり寄ってきて、しばらく一緒に遊ぶうちに、自然と親友と呼ばれるまでの仲になった。

 あぶなっかしい子だと思った。小学校のキャンプでカレーをつくるとき、レトルトカレーを持ってくるところをカレールーを持ってきたり、家庭科の授業でたこ焼きをつくるとき、たこを持ってくるのを忘れてたこなし焼きになったり……
 彼女は誰かが守ってあげないといけない。そして、その役目は間違いなく私にあるのだと確信した。

 気がつけば、私は彼女に頼られることが好きになっていた。
 私でなければ彼女を守れない。
 それは、軽い独占欲のようなものかもしれなかった。


* * * * *


 唯はいつも、磁石のように私にくっついていた。それは永久磁石のようなもので、ずっとこの関係が続くと信じて疑わなかった。
 しかし、高等部に進学したときから、すこしずつその関係は変わりはじめた。
 それは、唯が軽音部に入ったときからだ。

 私は唯が部活選びに悩んでいるときに、心配しているようにふるまった。しかし心の中では、このまま唯が職を持たなくてもいいと考えていた。私が支えてあげるから、と。

 唯が部活を決め仲間を増やしていくのをながめていると、胸の奥に一抹のさびしさがこみあげてきた。
 すこしずつ唯は私から離れていく。
 それは仕方のないこと。
 いつかはそうなると覚悟していたじゃない。
 それでも……


* * * * *


 唯といる時間は次第に少なくなっていった。以前のように、一緒に登下校することもなくなった。

 水滴が滴る。さびしさという、塩分を帯びた雫が。
 ポツン……ポツン……
 何度も何度も、それは私の心を打ち続け、やがて大きな穴となる。あふれ出した思いが決壊してしまうのに、それほど時間はかからなかった。

 高校生活最後の年。唯は進路のことで悩んでいた。既視感を覚えた。かつて、唯が部活選びで悩んでいたときとその状況は似ていた。

 私がK大に行くと告げた時、唯は同じ大学に通いたいと言った。私と同じが良いと。
 うれしかった。けれど、それは叶ってはいけない願いなのだとも感じた。
 彼女は今まで私を頼り続けてきた。しかし、軽音部という仲間を得て、自ら飛び立とうとする唯を、今私が押さえつけてはいけない。
 私が重荷になってはいけない。

 苦しい! 耐えられないわよ!

 もう……私に頼らないで。何かが壊れちゃう気がするから……


* * * * *


 卒業式。唯と最後に過ごす学校での一日。
 私は学生会長として、答辞を述べることになっていた。
 式中、唯はさわ子先生への寄せ書きを隠し持ち、ずっとそわそわしていた。でも、私の答辞のときだけは背筋を伸ばして、似合わないまじめな顔をして聞いてくれた。

 ほんとにもう、あの子ったら……

 壇上を降り、唯のその姿を見たときだった。胸の内から、爆発するような思いがあふれてきた。
 だめ、ここで泣いては。

 私は唯から視線をそらした。彼女に、この顔を見られないために。
 ポロリと一筋のしずくが頬を伝った。あわてて、それを隠すように急いで着席する。

 もう、たがなんてとっくに外れていた。

 式の後、生徒会室に寄るため、軽音部のみんなとわかれるとき、唯と一緒に帰る約束をした。最後に、共にいれる時間を作ってくれた彼女の言葉に、胸がしぼられるような心地がした。声を出したらかすれてしまいそうだった。
 だから、私は中指と薬指を離すという仕草で答えた。

 軽音部の演奏が聞こえる。にぎやかで、楽しそうで、みんなの息がぴったり合っているのがわかる。
 部室に足を踏み入れたとき。ああ、ここに私の入り込む余地はないのかもしれないと思うと、とてつもなく切なくなった。

「こうして一緒に帰るの久しぶりだね」
「そうね。ほんとうに……」
 
 日は傾き、吹き抜ける風は肌に冷たい。
 唯と二人きりの帰り道。街を渡る空の鳴き声に物悲しさを感じる。

「あ、そうだ。公園に寄っていかない?」
「公園? ……いいけど」

 唯は、まるで子供がはしゃぐみたいに、私を引っ張っていった。閑静な公園。人の気配はない。二人は公園の端にあるベンチに並んで座った。

 そういえば、昔よく二人でここで遊んだっけ。砂場でどろ遊びをするとき、いつもどろまみれになったり、ブランコで勢いをつけすぎて降りられなくなっちゃったり……

「くすっ」
「どうしたの? 和ちゃん」
「えっ? あれ? どうしたのかしら」

 過去の唯の姿を思い浮かべて微笑んだと思ったら、次の瞬間には涙があふれていた。

「唯……離れたくない。いつまでも一緒にいたいよ。ゆぃぃ…………」

 いつもと立場が逆になったように、私は唯に身体をあずけた。見上げるとすぐそこに、彼女の屈託のない笑顔があった。
 洪水のように流れいずる涙は、留まることを知らない。
 
 唯の吐息の音さえ聞こえる距離。こんなに近いのに、こんなにも求めているのに、唯は……

「和ちゃん」

 次の瞬間……私の唇はふさがれていた。
 やわらかい感触が包み込むように口元にあふれ、流れ込むように熱は伝わる。

 ドクン……ドクン……

 なにが起こったか気づいたとき、私の胸は、その鼓動の音が聞こえるほどに高鳴っていた。

 梢が風に揺れる音がした。何かを憂うような鳴き声がうるさく感じた。
 
 静かに唯は唇を離す。
 いままで見たことのないような、母親のような優しいまなざしが私を見すえていた。

「大学が違っても、会えなくなるわけじゃないよ」
「それは……そうだけど」

 精一杯気丈にふるまおうとしたけど、先ほどのできごとに、動揺を抑えきれない。
 涙でぐしゃぐしゃになり、赤く染まった顔はさぞかし醜いものだろう。すぐに視線をそらすのだけれど、

「私の初恋はね、和ちゃんなんだ」
「え?」

 唯の言葉に、私は視線をもどす。真剣なまなざしは射抜くように私を捉え離さない。

「好きだよ」

 心のおもしがストンとはずれたような気がした。
 すると、不思議にもくすくすと笑いがこぼれる。

「なんで笑うの? 和ちゃん」
「だって……唯のそんな顔みたのはじめてで」
「そんなに変?」
「違うわよ。なんだかかっこいいなって」
「恥ずかしいなぁ」
「あっ、いつもの顔に戻った」

 二人して明るい笑い声をあげた。

「愛してるわ、唯」
「うん、知ってる」

 神様。私は唯とまだ一緒にいても良いのでしょうか。
 叶うならば、いつまでもこうして……

 気持ちを確かめ合った二人は、またそっと口付けをかわした。
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

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エクセレント!

読ませていただきました。完成度が高いですね。感動です。原作エピソード入りなのがリアリィティを増してます。
次のカプ期待します。澪梓はどうですか? 「先輩、どうして外バン組まないんですか?」から、音楽頑張ろう組というか、2人を想像しました。

Re: エクセレント!

Aspecchiさん、コメントありがとうございます。

自信がなかったためそういってもらえるとうれしいです
原作エピソードは下手すると分量かせぎにとられかねないので、すこし安心。
次のカプは、どうでしょうかねぇ。やる気がおきないと書けない駄人ゆえに……力量が少しでもついて、妄想力が増大してきたらリクも受け付けようかなと思います。

読んでいただき、ほんとうにありがとうございました。

すばらしい!

いままで唯梓派だったんですがこれを読んでなんとなく変わりました。
唯和もありですね~。完成度が高くてよかったです。普通に考えれば唯と和って幼なじみなんですからこういうのがあってしかるべきですよね~。なんで今まで気づかなかったんだろ。
すばらしいSSをありがとうございました!

Re: すばらしい!

某学生15さん、コメントありがとうございます。

これですこしでも唯和好きが増えればうれしいです。あまりメジャーな組み合わせじゃないかもしれないので、少しでも広まってくれればと思います。
幼なじみっていうのは結構重要な要素ですよね。すこし考え方を変えれば深い関係に捉えることもできるという……

> すばらしいSSをありがとうございました!

こちらこそ、読んでいただき感涙の極みです。励みになります。
まだまだ他にもすばらしい書き手はたくさんおらっしゃって、自分はまだまだだと自覚しておりますので、これからも精進してまいりたいと思います。

No title

これはいい唯和ですねっ!!

けいおんで幼なじみというと律澪が思い浮かびますが、
唯和もそうなんですよねー。
あと、樹さんは眼鏡キャラお好きみたいですしw

ほんと、うちの子たちはなかなかちゅーもしてくれないので、
とっても眼福でしたー。

それと、さきほどバレンタインSS・その3を公開したんですが、
実をいうと次のその4は和視点でお送りする予定でして…。
こういうのを読んじゃいますと、なんか負けてらんないなーって感じw

それでは次回作もお待ちしてまーすっ、チェケラッチョイw

Re: No title

あっとあとみっくさん、コメントありがとうございます。

たしかに幼なじみといえば律澪、ですけど私からみたらまず唯和が浮かぶくらいでw
やっぱり眼鏡キャラ中心でやっちゃうんですよねえ。それに百合が加わるとなったらよだれもので。

なかなかちゅーしない、ってしてたじゃないですか! なんかあの百合妄想でたっくさんw

バレンタイン・ストーム、はじめての連作みたいですが、なんと、和視点とは。どんな話になるのか気になります。今まで澪梓が中心なのをどう転がすか楽しみです。
まだまだ、そちらの完成度の高い小説を見ると自分はまだまだだなぁと実感します。もっと妄想力鍛えねばw

読んでいただき本当にありがとうございました。チェケラッチョイ!
図書館の住人

樹


好物:百合、ファンタジー
傾向:眼鏡キャラ、マイナーキャラ

好きなカプは、ひだまりスケッチは沙英夏目、なずのり、マリみては蔦笙、けいおんは唯和、ストパニは渚玉、などなど。

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